癲癇大発作治療薬カルバトールの薬物相互作用とイスコチン

神経伝達のメカニズムは細胞内の電位の変化によって起こる事がわかっています。この電気刺激が突発的に発生し異常放電が起こり制御が利かなくなった状態が癲癇です。つまり癲癇を抑えるには突発的に起こる異常な電気刺激を抑えればよいことが分かります。電位の変化の源であるNa+の細胞内への流入を阻止し、興奮性シグナルが発信されない症に働くものの一つとして、カルバトールという薬剤があります。カルバトールは癲癇による大発作や精神運動発作の治療薬として知られており、保険適用薬でもあるところから広く使用されています。又、カルバトールは癲癇治療薬としてだけではなく、癲癇に伴う精神症状や躁状態、或は三叉神経病変に対する治療薬としてもその有効性が確認されている等、その用途には幅広いものがある非常に優れた薬物でもあります。突然の大発作やきつい痙攣症状を所持する患者にとってはなくてはならない存在と言えます。但し、カルバトールには即効性がなく効果が出るまでには1週間から数週間が必要とされています。この意味からいえばカルバトールは大発作を含む癲癇を予防する為の薬剤と位置づける事ができます。優れた効能を持つカルバトールですが、他の薬剤との併用には注意が必要です。例えば抗結核薬のイスコチンとの併用は厳禁とされています。カルバトール自体が肝毒性を持つ上に、イスコチンが肝臓の薬物代謝を低下させることで、肝機能を低下させたり、薬物性肝炎を引き起こすことが知られているからです。特に日本人はイスコチンを不活性化させる能力が欧米人と比べ低い傾向にあり注意が必要とされています。こうしたケースは極めてレアなケースですが、他にも様々な禁忌注意が発表されており、使い方を間違えば重篤な不作用を引き起こす可能性を持つ薬剤です。医師には十分な服薬状況を伝え、安心安全な服用を心がける必要があります。

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